記念講演
「大学のガバナンス改革と職員の役割」
開催日:2015/7/3(金) / 主催:大学行政管理学会 / 場所:青山学院大学
2015年7月3日(金)13時30分~17時30分青山学院大学 青山キャンパス ガウチャ―・メモリアル・ホールで開催された大学行政管理学会主催シンポジウム「大学のガバナンス改革と職員の役割」 (共催:青山学院大学、後援:文部科学省)については、平日にもかかわらず、全国から240名を超える多数の大学関係者の皆様にご参加いただき、厚く御礼申し上げます。(総合司会:大学行政管理学会事務局長 河野 朗(東京電機大学 総務部付部長待遇))
初めに、会場をご提供いただいた青山学院大学学長 仙波憲一様及び大学行政管理学会会長 新藤豊久(実践女子大学 学務部担当部長・研究推進室長)より開会挨拶がございました。
続いて、基調講演「大学のガバナンス改革と職員の役割」では、文部科学省大臣官房審議官(高等教育局担当)義本博司様から、大学ガバナンス改革の動向、大学職員の役割、 大学職員の資質向上のためのSDの重要性・必要性等多岐に亘るご説明及びご示唆を頂戴し、極めて有益なご講演でございました。ご多忙にも関わらず、ご講演いただきました義本博司様には、改めて厚く御礼申し上げます。
その後、シンポジウム「大学職員に期待される課題とその実践―大学のガバナンス改革の方向から」では、「大学経営課題と職員への期待」(青山学院大学総合文化政策学部 杉浦勢之教授)「社会と大学をつなぐ職員力」 (慶應義塾 基金室長 大堀 洋様)、大学改革を実践する職員人材の育成」(関西大学 常任理事・法人本部長 五藤勝三様)の3名の方から話題提供(各々20分程度)をいただき、引き続いて、 大学行政管理学会副会長 西川幸穂(立命館 人事部長)の司会にて、大学における高度専門職の配置の必要性、教職協働を今後さらに展開するのに不足しているものは何か等の課題について、活発な意見交換が行われ、 極めて有意義なシンポジウムとなりました。シンポジウム閉会後には、青山学院大学会館において、情報交換会を開催致しました。
ー大学行政管理学会の20年とSDのこれからー」
開催日:2016/2/27(土) / 主催:中部・北陸研究会 / 場所:愛知大学
大学行政管理学会創立20周年記念事業「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して-」の中での活動として、2016年2月27日(土)12:00~18:00、SD(スタッフ・ディベロップメント)について、 あらためて考える-大学行政管理学会の20年とSDのこれから- (主催:大学行政管理学会中部・北陸地区研究会、大学行政管理学会20周年事業実行委員会、後援:文部科学省)が愛知大学名古屋校舎で開催され、 全国から100名近い参加がありました。その内容につきまして、報告します。
【内容】
・ランチセッション「SDについて話そう」
・基調講演「大学行政管理学会の20年とSD」
学校法人追手門学院理事・追手門学院大学副学長、元JUAM会長 福島 一政氏
・講演「SDの目的・基本的なフレームワークとプログラム事例」
一般社団法人日本能率協会 学校経営支援センター長 船橋 正美氏
・SD実践事例報告① 愛知大学豊橋事務部長 近藤 智彦氏
・SD実践事例報告② 名城大学学務センター教務グループ 高橋 和氏
・ワークショップ「SD義務化にあたって我々がすべきこと」(会場:講義棟6階教室)
研究会の開催に先立ち、12時から自由参加企画として「SDについて話そう」をテーマにランチセッションを開催し、17名が参加した。最初に中部・北陸地区研究会と大学コンソーシアム石川の共催企画の話題提供を行った後、 参加者からの問題提起や質問をもとに意見交換を行った。
13時から研究会を開始(参加者は中部・北陸地区の大学職員を中心に98名)し、愛知大学の冨増経営担当副学長と西川大学行政管理学会(JUAM)会長の挨拶の後、基調講演を行った。 福島氏からはJUAMの20年を振り返りながら、所属大学での実践、文部科学省「学士課程教育の在り方に関する小委員会」で述べた意見、JUAMでのSD活動などを通じた大学職員のあるべき姿について提言がなされた。 続いての講演では、大学外の立場からSDプログラムを設計・提供している日本能率協会の船橋氏より、体系化されたSDとそれを的確なタイミングで実施することの重要性が示された。 引き続き、中部・北陸地区の2名の会員からSD実践事例の報告を行った。愛知大学の近藤氏からは、自己啓発によるSD受講の成果を所属大学の制度へ具体的に展開した事例報告が、名城大学の高橋氏からは、 若手職員として自身が企画したSDや思い、その活動を通しての悩みなどについての報告がなされた。ここまでの話を受け、参加者を10のグループに分け、「SD義務化にあたって我々がすべきこと」をテーマにワークショップを実施し、 各グループで活発な議論・意見交換が行われた。最後に武藤JUAM副会長から閉会挨拶があり、18時に研究会を終了した。
開催日:2016/5/21(土) / 主催:東北地区研究会 / 場所:東北学院大学
2016年5月21日(土)15:00~18:00、大学行政管理学会創立20周年記念事業「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して-」の活動として、 シンポジウム「地方創生と大学の役割」(主催:大学行政管理学会東北地区研究会、大学行政管理学会20周年記念事業実行委員会、後援:文部科学省)が東北学院大学8号館「押川記念ホール」で開催され、 全国から100名を超す参加がありました。その内容につきまして、報告します。
【内容】
・基調講演「我が国の地方創生政策の動向 ~地方創生と大学の役割~」
文部科学省高等教育局大学振興課 課長補佐 遠藤 翼 氏
・パネルディスカッション 「地方創生と大学の役割」
文部科学省高等教育局大学振興課 課長補佐 遠藤 翼 氏
宮城県経済商工観光部産業人材対策課 課長 三浦 義博 氏
株式会社 河北新報社 社長室長 八浪 英明 氏
湊水産株式会社 常務 倉本 治 氏
岩手県立大学 高等教育推進センター 特命課長 関屋 一博 氏
東北学院大学 学長室事務課 相澤 孝明 氏
コーディネーター 東北学院大学COC+ 特任教授 松﨑 光弘 氏
東北地区の大学職員を中心に110名の参加者のもと、シンポジウム「地方創生と大学の役割」が開催されました。はじめに、 大学行政管理学会西川会長と会場校である東北学院大学の阿部学長室長にご挨拶を頂戴し、基調講演に入りました。遠藤氏からは、 大学制度の歴史的経緯を踏まえた上で、我が国の地方創生政策の流れ及び大学の役割についてわかりやすくご講演いただき、続いてのパネルディスカッションでは、 それぞれの現場での取り組みや課題、連携の在り方等を気持ちの入った言葉で発表され、心に響く貴重なお話しを伺うことができました。
また、量より質が問われる時代となり、地域貢献と同時に大学生の資質向上の必要性について議論が広がり、 最後に大学が自治体や企業とより連携を深めるためには、フットワークの軽さと調整能力を有する大学職員の力が大いに必要であることを確認し閉会となりました。
開催日:2016/7/30(土) / 主催:北海道地区研究会 / 場所:北海道医療大学
2016 年7月30 日(土)13:30 ~ 17:00、大学行政管理学会創立20 周年記念事業「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して-」の活動として、 北海道医療大学札幌サテライトキャンパスにおいて、「大学職員の能力開発」(主催:大学行政管理学会北海道地区研究会、大学行政管理学会20周年記念事業実行委員会、後援:文部科学省)が開催され、全国から70名を超す参加がありました。
その内容につきまして、報告します。
【参加者】72名
【内容】
・第1部:基調講演「大学改革と私学助成」
日本私立学校振興・共済事業団 助成部補助金課長 菊池 裕明 氏
・第2部:パネルディスカッション「JUAM北海道地区研究会の20年とSD-これからの大学職員に望むこと-」
パネリスト 北星学園大学 常務理事 大津 忠行 氏
北海道医療大学 常務理事 栗田 寛 氏
大学行政管理学会 副会長 高橋 史郎 氏
コーディネーター 学校法人酪農学園 常務理事 近 雅宜 氏
本研究会は、17大学・2短期大学の大学役職員72名の参加のもと、「大学職員の能力開発」をメインテーマに開催されました。
はじめに大学行政管理学会会長の西川氏から挨拶をいただき、基調講演では日本私立学校振興・共済事業団の菊池氏より「大学改革と私学助成」をテーマに大学を取り巻く環境や高等教育政策の変遷、 私学助成の他、大学職員に期待することについて講演をいただき、続くパネルディスカッションでは、大学行政管理学会創成期の理事を務められ、現在各大学の常務理事として活躍されている大津氏と栗田氏、 さらに大学行政管理学会副会長の高橋氏からそれぞれのお考えをお示しいただき、酪農学園常務理事の近氏のコーディネートのもと、求められる大学職員の役割と能力開発について、 議論を深めました。最後に大学行政管理学会副会長の武藤氏の挨拶により盛会裏に研究会を終了しました。
開催日:2016/8/6(土)-7(日) / 主催:大学改革研究会 / 場所:立命館大学
2016年8月6日(土)13:00~8月7日(日)16:00、大学行政管理学会創立20周年記念事業「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して-」の活動として、 立命館大学大阪いばらきキャンパスにおいて、「ピア・サポート型ワークショップで“考動”する ~入学から卒業までの学生支援の可能性~」(主催:大学行政管理学会大学改革研究会、 大学行政管理学会20 周年記念事業実行委員会)が開催され、24名の参加がありました。その内容につきまして、報告します。
【内容】
「ピア・サポート型ワークショップで“考動”する ~入学から卒業までの学生支援の可能性~」
・講演&グループワーク
講師: 五藤 勝三 氏(学校法人関西大学常任理事、法人本部長)
山田 嘉徳 氏(大阪産業大学講師)
村山 孝道 氏(京都文教大学教務課長)
澤谷 敏行 氏(元関西学院大学キャリアセンター総合参与)
大学における学生支援をめぐる環境は急速に変化し、職員の職務内容は高度化・複雑化の一途を辿っています。そのような環境の中で大学職員には、 単なる事務処理者ではなく実務者としての専門性や経営的視点を踏まえた政策提言力、学生支援力が求められています。厚生補導、学修支援、 キャリア支援など各分野の知識・経験が豊富な教職員を講師としてお招きし、専門的な知見や経営的な示唆をいただいた上で、同世代の職員がグループワークを行うことで、「学生支援力」を向上させることを目的としました。企画内容は次の通りです。
架空大学に所属する学生を対象に、入学から卒業までの一貫した学生支援を3グループに分かれ検討しました。その際、講師からの学生支援の専門的示唆を踏まえつつ、 部署や所属大学の異なるメンバー間で話し合い、理想的支援をどのように現実的に実行可能な支援とするかを話し合いました。本企画は「講師の講演⇒ケースの提示とグループワーク⇒発表と講師講評」を1セットとし、 各グループは、2日間のスケジュールの中で合計3セットに取り組みました(ケースは入学~1年生、2年生~3年生、4年生~就職支援の3ケース)。グループでの話し合いの際には 「課題の抽出⇒理想的な対応策の検討⇒現実的視点を踏まえた具体的対応策の検討」の順に検討を進めました。各講師の講演内容は次の通りです。
五藤 氏 ……一般社団法人 日本私立大学連盟学生生活実態調査に基づいた近年の学生の現状と職員に必要な経営的視点の重要性について
山田 氏 ……教育心理学に基づいた大学教育の在り方について
村山 氏 ……修学支援を考える際の学生の外発的動機付けと内発的動機付けによる効果の違いや、支援を考える際の視点の重要性について
澤谷 氏 ……近年の就職事情と社会(企業)からのニーズを踏まえた大学が養成すべき人材について
※研究データベースにより詳細な情報を掲載していますので、ご利用ください。
開催日:2016/10/1(土) / 主催:中国・四国研究会 / 場所:広島修道大学
2016年10月1日(土)13:30~17:00、大学行政管理学会創立20 周年記念事業「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して-」の活動として、 広島修道大学において、「未来を拓く-地方大学のこれから-」(主催:大学行政管理学会中国・四国地区研究会、大学行政管理学会20周年記念事業実行委員会、後援:文部科学省)が開催され、125名の参加がありました。
その内容につきまして、報告します。
【内容】
・第1部 講演「地方大学の可能性を考える」
文部科学省 文部科学審議官 小松 親次郎 氏
講演「大変化時代の地方私立大学」
広島修道大学長 市川 太一 氏
・第2部 パネルディスカッション「地方大学がいま取り組むべきことはなにか」
広島修道大学長 市川 太一 氏
株式会社ベネッセi-キャリア教育事業本部営業企画部シニアコンサルタント 村山 和生 氏
株式会社アンデルセン・パン生活文化研究所理事、生活研究室長 豊嶋 朋子 氏
学校法人名城大学常勤理事・経営本部長、大学行政管理学会副会長 武藤 正美 氏
モデレーター 愛媛大学教育・学生支援機構講師 兼 広報室副室長、大学行政管理学会理事 阿部 光伸 氏
「未来を拓く-地方大学のこれから-」という大きなテーマのもと、若者の地域定着、地域創生の拠点としての大学、職員に期待される新たな役割などをキーワードに議論を進めました。まず、開会にあたり、大学行政管理学会の西川会長から挨拶がありました。
第1部、小松審議官は「地方大学の可能性を考える」という題目で、詳細なデータに基づき人口移動の推移、実は若い世代ほど地元に定着する傾向があることなどを説明されました。学び直しのための正規課程以外の制度の活用、大学間連携の視点が重要と強調されていました。
次に市川学長からは、「大変化時代の地方私立大学」をテーマに講演がありました。「何もしなければ衰退。やめることもチャレンジすることも必要で、改革には時間もかかる」としたうえで、広島修道大学の取組事例や成果を報告されました。組織や人的な基盤、施設の整備、中長期事業計画、加えてグローバル化や行政、地域団体との連携など、多面的な取組について紹介があり、学長としてのお考えを示されました。
第2部のパネルディスカッションでは、村山氏、豊嶋氏、武藤氏も交え、「地方大学がいま取り組むべきこと」について討論を行いました。若年層の流出を止める有効な方策は何か、地域の発展に貢献する大学に必要なこと、職員に求められる新たな役割などについて、クリッカーを活用しながらそれぞれの立場から意見をいただきました。
最後に小松審議官から、「地方創生の拠点として、これからを担う大学はどのようにして生き残るのか、またどのようにして学生の県外流出を止めるのか。それには大学が地域に支持され、そして『大学にしかない機能=真理の探究』という大学としての原点を忘れないことが重要である。大学に求められる教育・研究、学問の追求・探究という基本を大切にしたうえで、グローバル化や地域貢献などの独自性を模索する必要がある」との講評をいただきました。
開催日:2016/12/3(土) / 主催:九州・沖縄地区研究会 / 場所:福岡大学
2016 年12月3 日(土)14:00 ~ 18:00、大学行政管理学会創立20 周年記念事業「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して-」の活動として、福岡大学七隈キャンパスにおいて、 シンポジウム「我が国の高等教育のこれから」(主催:大学行政管理学会九州・沖縄地区研究会、大学行政管理学会20周年記念事業実行委員会、後援:文部科学省)が開催され、112名の参加がありました。
その内容につきまして、報告します。
【内容】
・基調講演「大学行政のゆくえ:高大接続改革・科研費改革・人工知能技術戦略会議を通して見ると」
独立行政法人日本学術振興会理事長 安西 祐一郎 氏
・パネルディスカッション「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して- のこれまで、現在、そしてこれから」
学校法人実践女子学園理事長 井原 徹 氏
追手門学院大学副学長 福島 一政 氏
福岡大学事務局長 山村 昌次 氏
(進行) 学校法人西南学院内部監査室長 髙木 幸二 氏
開会にあたり、主催者から大学行政管理学会の西川会長、会場校から福岡大学の山口学長にそれぞれご挨拶をいただきました。
まず基調講演では、日本学術振興会理事長の安西祐一郎氏より、現職はもとより中教審会長、高大接続システム会議座長、人工知能技術戦略会議議長などのご経験から、演題にあるとおり大学行政の今後について、 資料を基に幅広くそして詳細に語られ、含蓄のある貴重な示唆をいくつもいただきました。また、続くパネルディスカッションでは、JUAMにおいて会長や常務理事を経験された三氏から、テーマに沿って考えるところをそれぞれ発題いただいた後、 JUAMでの活動と職務との関わりなどを中心に意見交換や質疑応答を行い、終わりに、これからのJUAMや参加者に対してのエールをもって締めくくられました。
参加者からのアンケートにおいて、基調講演、パネルディスカッションともに参考になったとの回答割合が極めて高く、参加者にとって満足度の高い催しとなりました。
開催日:2017/2/25(土) / 主催:北関東・信越地区研究会 / 場所:高崎健康福祉大学
2017年2月25日(土)14:00~16:35、大学行政管理学会創立20 周年記念事業「大学行政管理学の深化と発展-高等教育の牽引を目指して-」の活動として、高崎健康福祉大学において、「多様化した学生支援について -学生支援と大学職員のこれから-」(主催:大学行政管理学会北関東・信越地区研究会、大学行政管理学会20 周年記念事業実行委員会、後援:文部科学省)が開催され、27名の参加がありました。
その内容につきまして、報告します。
【内容】
・基調講演「多様化した学生支援について -学生支援と大学職員のこれから-」
関西国際大学事務局長 横田 利久 氏
・講演Ⅱ 「LGBT など配慮が必要な学生への支援について」
共愛学園前橋国際大学研究員 前田 由美子 氏
開会にあたり、主催者から大学行政管理学会の西川会長、会場校から学校法人高崎健康福祉大学の平川常務理事にそれぞれご挨拶をいただきました。
基調講演では、関西国際大学事務局長の横田利久氏より、現職はもとより前職の中央大学職員時代のご経験から、資料をもとに経験に基づく学生支援、三つの答申や報告を基にした学生支援、さらには現在の勤務校の取組などが詳細に語られ、職員として学生支援にどう取り組むのか、心構えとエールをいただきました。
続く講演Ⅱでは、共愛学園前橋国際大学研究員の前田由美子氏より、LGBT など配慮が必要な学生への支援について、実は意外と対象者が多いということや、社会状況、実態(多様な区分)、彼らが抱える問題や大学に求められる対応策などについてお話をいただき、活発な質疑応答が行われました。
終わりに、新島学園短期大学学長の岩田雅明氏によるJUAM 奨励賞受賞スピーチが行われ、大学行政管理学会20 周年記念事業実行委員会の金田委員長の挨拶で締めくくられました。
「 これからのSDのあり方について」
開催日:2017/7/15(土) / 主催:大学行政管理学会創立20周年記念事業実行委員会 / 場所:早稲田大学
2017年7月15日(土)14:30~18:00、大学行政管理学会創立20周年記念事業の一環として、早稲田大学(東京都新宿区)において、 「これからのSDのあり方について」を全体テーマに、シンポジウム(主催:大学行政管理学会創立20周年記念事業実行委員会、共催:早稲田大学、後援:文部科学省)が開催され、 173名の参加がありました。その概要について次のとおり報告いたします。
【内容(概要)】
・第一部 講演「職員主導による大学マネジメント改革の起点となるSD」
筑波大学 大学研究センター准教授 加藤 毅 氏
・第二部 パネルディスカッション「各大学ではSDをどのように職員の育成に繋げているか」
(パネリスト)
國學院大學 総務部次長 長谷川 顕子 氏
芝浦工業大学 総務部長 山下 智子 氏
東洋大学 人事部長 笠原 喜明 氏
早稲田大学 所沢総合事務センター総務担当課長 堀 修平 氏
(コーディネーター)
法政大学 多摩事務部次長 金田 淳一 氏
SD義務化を受けて、各大学でその取組みの更なる深化が期待される、SDのあり方を全体テーマとして、シンポジウムが開催されました。 まず、西川会長から開会の挨拶にあたり、「SDに正解はなく、各大学で自分たちの全ての取組みを顧みて、どのようにすべきか考え・実行することが出発点である」との発言があり、第一部の加藤准教授の講演に続きました。
同准教授は、これまで大学でのSDが社会からの期待に十分応えられていないのではないかとの厳しい問いかけから語られました。最後に今後の模索の方向性の一つとして、 高度の体系的知識に基礎を置く社会人大学院(修士)での学びにおいて、主たる学びの成果とは別に、学習の副次効果として適応力、多能性、メタ学習力等を習得することの重要性を強調されました。
第二部のパネルディスカションでは、各パネリストから自大学でのSD取組みの実状について、その特徴および抱える課題等について報告があり、意見交換に入りました。 各大学により実施プログラムの規模・実施頻度等に差異はあったものの、「まず、どのような職員を育成しようとしているのか」について、大学として明示する必要性があることを確認しました。 出席メンバーが全員人事担当の経験者か在籍者であることから、研修参加者に興味を持たせるプログラム策定およびその効果検証の難しさなど、本音ベースの数々の話も紹介されました。
最後にコーディネーターから、人材育成の大切さをしっかり認識したうえで、各大学の建学理念・目指すべき職員像を踏まえ、研修制度が策定される必要があること、 さらに大学職員の職能的団体として、大学行政管理学会にもSDプログラムの具体的策定への取組みが期待されており、今後の課題であるとの発言がありました。参加者一同、SDの重要性を改めて思い知り、各人がSDについて考え、歩みだす第一歩となりました。
実行委員会委員長 挨拶
「創立20周年記念事業を振り返って」 委員長 金田 淳一(法政大学)
大学行政管理学会創立20周年記念事業実行委員会は、2015年9月の常務理事会で、2015年9月から2017年9月の2年間で組織されました。設置趣旨は20周年の各種記念事業が円滑に企画・実施されるよう、当該事業実施主体と三役・常務理事会との連携・調整作業を主として行うことでした。委員長の他、堀内 健(明治大学)、黒田 絵里香(慶應義塾)、染川 真由美(明治学院大学)、林 将弘(立教大学)の4名がメンバーとなりました(敬称略)。
実行委員会はその活動の前身を創立20周年記念事業検討チーム(2014年4月~同年7月)および創立20周年記念事業準備委員会(2014年11月~2015年6月)にさかのぼることができます。前記チーム・準備委員会を含め、多数の学会員のご協力を得て、今日の記念事業実施の結実に至ったことに感謝の言葉を申し上げます。
各委員の役割は主として以下のとおりです。
・堀内 健(学会誌編集委員会委員長)
学会誌20周年記念特集号の編集・発行等
・黒田 絵里香(国際委員会担当常務理事)
20周年記念定期総会・研究集会(慶應義塾)の企画・運営、若手職員海外派遣研修事業の企画・立案等
・染川 真由美(広報委員会担当理事)
ウェブサイトでの20周年記念特設サイトの構築等
・林 将弘(研究・研修委員会担当理事)
20周年記念定期総会・研究集会(慶應義塾)の企画・運営等
・金田 淳一
各地区研究会との連絡・調整、20周年記念シンポジウム(早稲田大学)の企画・立案等
当初求められた任務をやり遂げることができたか、と問われると心もとない面はありますが、2017年7月のSDのあり方に関するシンポジウムの実施に至るまで、楽しく活動できたことも事実でありました。メンバーとは7回に及ぶ実行委員会等での意見交換を通じて、時には学会のあり方について、忌憚のない発言も飛び出し、単なる記念事業実施の連絡・調整に留まらない、今後の学会の発展を探る充実した会合となったことを付記させていただきます。