大学行政管理学会「国際連携・協力に関わる基本方針」の策定について
21世紀に入り、大学におけるグローバル化が急速に進展し、学生のモビリティーも劇的な高まりを見せ、2000年には全世界で200万人だった留学生が2012年には倍の400万人を超えたといわれている(UNESCOデータ)。この傾向は全世界的なものであり、今後益々、国境を越えた大学間の連携・協力が広範囲化・深化していくものと思われる。日本政府も「SGU(スーパーグローバル大学創成支援)」、「トビタテ留学JAPAN」、その他研究支援施策においてグローバル化への対応政策を次々に打ち出している。大学行政管理学会を取り巻く環境も同様にグローバル化しており、それに応じた変化が求められる。一方、グローバル化への対応の実態は、会員の所属大学によって様々であり、学問分野によっても異なる。そこで、国際連携・協力にかかわる大学行政管理学会としての一定の基本方針を定めて大まかな方向性を示し、もって会員のグローバル化対応を支援することとしたい。
現在まで大学行政管理学会においてこのような趣旨での「国際連携・協力に関わる基本方針」が定められてこなかった背景には、会員の所属大学や会員個人の「グローバル化」のイメージ、あるいはその到達点のイメージがそれぞれ異なっていたことによるものと推察される。グローバル化をはるか遠くの出来事であるととらえている大学は、今日においても少なくないかもしれない。他方、すでに全世界的な大学間競争に参入して苦戦している大学もすでに多数あるであろう。言葉として国際化・グローバル化をうたうことは、ほぼすべての大学が行っているが、その実態には様々な位相があると思われる。
大学行政管理学会として、これからも引き続き増加するであろう海外の各種機関との連携・協力関係の構築は、前述したような様々な状況下にある会員の実態をふまえたものでなければならない。その点を考慮し、基本方針はできるだけ汎用性のある、基本的な6原則として、添付ファイルにあるとおり定めることとしたい。
記
◆添付ファイル
国際連携・協力に関わる基本方針
◆主催者
国際委員会