コロナ禍の中での第14期会長の就任にあたって

第14期会長 笠原喜明(東洋大学)

この度、大学行政管理学会(以下JUAM)の第14期会長に就任することになりました東洋大学の笠原でございます。自身の挨拶に先立ち、コロナ禍においてもJUAMの活動を止めることなくご尽力いただきました金田会長をはじめとする第13期の役員の皆さま、各地区研究会・各テーマ別研究会・各委員会の皆さま、とりわけ2年ぶりの研究集会の開催のためにご準備いただきました研究・研修委員会の皆さま、会場をご提供いただきました神戸学院大学の皆さまに対し、深く感謝申し上げます。この2年間の皆さまのご努力と成果を発展させ、また残された課題に取り組んで次に繋げることが、14期会長としての私の役目と受け止めております。

第14期は未だ先の見えないコロナ禍の中でスタートを切ることになります。ウイズコロナであっても、アフターコロナであっても、コロナ禍によって突き付けられた課題への対応と、コロナ禍によって新しく見えてきた可能性のベストミックスを探すことが我々の役割と考えます。その際に、やれることを全てやろうとするのではなく、事務局や各種委員会等の活動がサスティナブルになるように取捨も必要であろうと思います。また、学会の研究活動継続のために必要な準備の担い方も、ICTをさらに活用することで出来ることがあるかもしれません。

大学行政について、理論的に体系的に深く考えようとしている人々と出会えるJUAMは、私にとって入会当初から背筋がしゃんとする場でした。実務においては、濃淡はあれども、所属する大学の直近の四半世紀の間の改革の殆んどに関わり、それなりに貢献してきたという自負もある一方で、そこで学んだことを理論としてまとめ、大学行政管理学として昇華し、広く外に発信していくという努力が十分であったかと問われれば、反省するところが少なくありません。今回の研究集会における研究発表などを拝聴していて、若手職員の方々から、中堅職員、管理職、経営層に至るまで、幅広い年代で積極的に研究発表をされている姿に刺激を受けるとともに、今後は発表の場と記録をより多く、より多様に設けることに努力し、学会の発展に少しでも貢献したいと感じております。

最後になりますが、私たち大学職員の仕事は、より良い答えを求めようとすれば、自分ひとりの仕事の経験、自分の所属する大学での場数だけで判断するのではなく、広く他の人の意見、他の大学での事例を参考にすることが有効です。各学会員のみなさんが、ご自身の中の多様性を広げ、大学経営を担う人材として成長していくために、JUAMという場が有効であり続けるよう、微力ながら2年間を務めさせていただきたいと思っております。ご支援、ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。

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