杉原 明(工学院大学 第15期会長)
第28回定期総会・研究集会を2024年9月7日、8日に日本福祉大学東海キャンパス(愛知県)およびオンラインで開催いたしました。
本年度のテーマは「“大学職員”を再考する‐教育研究実施組織の構成員として‐」でした。2022年度の大学設置基準改正により、事務組織に関する規定が削除され、教員と事務職員等の関係が一体的に規定されることとなりました。この変更により、大学職員が「教育研究実施組織の構成員」としての新たな立場を持ち、教員との境界が曖昧になりつつある現状で、「これからの大学職員が果たす役割」「教員との協働のあり方」、そして「人材育成のあり方」を改めて考える機会といたしました。
昨年に引き続き、対面とオンラインのハイブリッド形式で開催されました。会場には全国から300名余りが集まり、オンラインでの参加者を合わせると400名近くに上りました。会員が年に一度一堂に会するこの機会に、学びや研究の楽しさを共有したいという思いから、「JUAMフェス2024」と銘打ち、スタッフが揃いのTシャツを着用するなど、初めての試みも取り入れられ、華やかな雰囲気の中で進行いたしました。
二日間にわたり、基調講演、ワークショップ、懇親会、分科会、さらには約40件の研究発表が行われ、業務に関する課題や成果の情報共有が行われ、活発な議論が交わされました。
初日の基調講演では、吉武博通東京家政学院理事長・筑波大学名誉教授による「変革のリーダーとしての大学職員」というテーマで講演が行われました。激動の時代において、大学職員こそが大学変革のリーダーとなり得るという期待が示され、本学会への強い期待も感じられる内容でした。
設立当初からの会員から入会間もない若手まで、幅広い年齢層の会員が交流を深める中で、当学会の歴史を改めて感じるとともに、次世代を担う若手・中堅会員への世代交代の重要性も強く感じる機会となりました。
最後に、今回の運営にあたり、交通至便な東海キャンパスをご提供いただいた日本福祉大学様、プログラムの準備を担当してくださった研究・研修委員会の皆様、そして中部・北陸地区の役員および会員の皆様に多大なるご協力をいただき、無事に開催することができました。改めて深く感謝申し上げます。