第29回定期総会・研究集会報告

杉原 明(工学院大学 第15期会長)

 2025年9月6日、7日に第29回定期総会・研究集会を追手門学院大学茨木総持寺キャンパス(大阪府)およびオンラインにて開催いたしました。
 本年度のテーマは「高等教育の未来を切り拓く戦略と実践」でした。厳しい環境の中でも、私たち一人ひとりが、よりよい高等教育の未来を真剣に考え、行動を起こしていくことの重要性を共有し、研究集会がその「きっかけ」となることをめざしました。万博に負けないくらいの活気ある2日間となり、全国から対面・オンラインを合わせて400名を超える参加がありました。
 初日の基調講演では、原科幸彦・千葉商科大学前学長をお迎えし、「地域と共に未来を拓く大学改革〜『自然エネルギー100%大学』の実践と学び〜」と題してご講演いただきました。千葉商科大学における再生可能エネルギー100%達成の取組を通じて、大学の存在意義や社会的使命、そして学生・教職員との協働による改革の在り方について、多くの示唆が示されました。
 2日目の分科会では、「大学職員は、そしてJUAMは、どこからきてどこへいくのか」(村上義紀氏ほか)、「追手門学院大学の改革と働き方(キャンパス見学含む)」(髙本優一氏、森田学氏、礒田博史氏)、「次世代型『中小』大学の目指す道」(秦敬治氏)の3つが開かれました。それぞれの場で、大学職員の歴史と展望、新時代のキャンパスのあり方、そして中小規模大学の将来像などについて、示唆に富む有益な知見が共有されました。
 今回の会場となった追手門学院大学茨木総持寺キャンパスは、最新の学修空間と開放的なデザインが融合し、アクティブな学びを推進する素晴らしい施設でした。1日目午後のワークショップや2日目午後の事例・研究発表も、この明るく開放的な環境の中で行われ、学びと交流が一層深まったことも本集会の大きな特色となりました。
 また、本総会をもって第15期会長の任期を終えるにあたり、これまでのご支援に深く感謝申し上げます。今後もJUAMが大学職員の成長と高等教育の発展に貢献する場となることを願っております。
 最後に、会場をご提供くださった追手門学院大学様、プログラムを準備いただいた研究・研修委員会の皆様の多大なるご尽力により、無事に定期総会・研究集会を開催できましたことに、心より御礼申し上げます。

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