2015.03.14 第54回理事会
2015年度事業計画
1.ガバナンスとマネジメントについての正確な理解と見解
・ | 高等教育のこれからおよび現在の重要課題のひとつに「大学のガバナンス」がある。 |
・ | 文部科学省、経済同友会などが、様々な論考、議論、方針提示がなされている。しかし現在の議論状況は、「大学のガバナンス改革の推進について」(審議まとめ)(平成26年2月12日大学分科会)においても、「ガバナンス」と「マネジメント」の概念はその理解に混同や課題があり、共通の理解となっているとは言えない。 |
・ | 「大学のガバナンス」を正確に理解し、その改革を大学改革に結び付けていくためには、アドミニストレーターの養成が重要であり、大学教育部会においてSDの義務化が検討されるなかで、大学職員の位置づけの明確化、並びに、事務組織力の強化等の観点からJUAMとして正確な理解と見解をもつ必要がある。 |
・ | その成果を文部科学省に対して提言し、必要であれば私立学校法の問題指摘などにも及ぶなど、JUAMとしての提言力を強めていきたい。 |
2.高等教育、大学問題に関する提言力
・ | JUAMが研修団体の側面も持つことを勘案し、次代を担う若手・中堅職員の育成を重視・実行していく。その観点から、全国大学職員の基礎的力量のアップを果たしていくために、研究会(特に地区別研究会)活動のあり方の検討が必要である。 |
・ | これまで各地区研究会、テーマ別研究会などが非常に活発に行なわれてきた。また研究会間の連携でジョイントの企画も生まれており、このことは非常に重要である。 |
・ | そうした到達点に立ち、JUAMが提言力をもつ頭脳集団、ブレーンとしての力を発揮できるようにしていきたい。 |
・ | そのためにはさしあたり、大学職員のもつ組織力、チームの力を活かして、常時ふたつないし3つのテーマを設定し、研究活動を重ねていくことが必要である。 |
・ | その結果、高等教育、大学問題に関するトレンドに対して、常に行政や社会に対して提言ができるような力をつけていくこととしたい。そのための方法やしくみは、今後の常務理事会、理事会などで検討したい。 |
4.法人化
現在、大学行政管理学会は法人格を持たない「任意団体」という位置づけであるが、会員規模や予算規模を鑑みて法人格の取得について検討(組織委員会への諮問・答申、常務理事会での検討)を重ね、2013年7月20日開催の第93回常務理事会にて、法人格を得る方向で検討を進めることが適切であるという結論を得た。
ただし、法人格の種類等については慎重に検討を進めていただきたい。なお、法人化にあたっては、法人格の種類にあわせた「会計基準その他の会計慣行」への移行を要することも指摘されており、引き続き組織委員会において慎重に検討する。
5.20周年記念事業の準備
2014年から2015年へ2年の時を経て、その直後の2016年9月には大学行政管理学会創立20周年を迎える。2014年度は、20周年記念事業検討チーム(2014年3/15-9/6)を発足し、これに向けた記念事業計画の検討へ着手し、その後継委員会として20周年記念事業準備委員会が2014年9月7日に発足した。記念事業記念事業及び20周年以後の活動等も検討課題として、段階的に準備を進める必要がある。
当学会20周年記念事業の準備については、記念基金を積み立てる必要がある。具体的な事業内容の企画は、準備委員会に委ねるとして、他学会との連携・協働によるシンポジウムとイベントの実施など学会の発展にふさわしい幅広い企画が望まれる。
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〈計画の概要〉
1 はじめに➢ 社会の動向とその変化を背景とした大学に対する期待
➢ 教育の質保証実現に向けた大学行政管理の役割
➢ 自発的かつ継続的SD活動の重要性とJUAMの役割
2 本会のミッションとビジョン
➢ | 社会の動向とその変化を背景とした大学に対する期待 |
「大学にあっては教育・研究面の改革と同時に管理運営面の改革も極めて重要であり、 この両者があいまってはじめて、我が国の大学が国際競争力をもつ水準にまで到達することができるものと考えております。管理運営面が抱える最大の問題点は、大学という組織のマネジメントを総体で見ると、コンセプト上でも実行レベルでも、まだ十分には近代化が成し遂げられていないことであり、人的・制度的に見ると高度のプロフェッショナルな能力を持った行政管理の専門家が育っていないという点でありましょう。」 | |
➢ | 『原点の再定義』 と『次世代の育成と精神のリレー』 |
・ 原点の再確認と再定義とJUAM20周年への準備 ・ 大学行政・管理の多様な領域を理論的かつ実践的に研究 ・ 大学アドミニストレーター人材育成 |
3 事業計画
(1) 研究活動の一層の発展
➢ 研究会数、研究会開催数、研究会参加者数の拡大
➢ 研究集会での発表数と発表者数
➢ 学会誌への掲載数と投稿者数
➢ 2009年度から研究会運営補助費を増額(維持)
➢ ミッションとビジョン実現のため、回数だけではなく、内容のより一層の充実、蓄積、共有(JUAMとしての財産化)が重要
➢ 研究活動に資するための文献情報の提供と試行
➢ 地区別研究会や各研究会・研究グループ間での活動の連携・交流の活性化
➢ 研究会活動を踏まえた社会に対する提言力の強化(ガバナンスとマネジメント等)
➢ 20周年(2016年度)に学術的刊行物の刊行(発信)
⇒20周年記念号+定期号(2冊)、モノグラフシリーズの刊行の検討
(2) 会員の拡大と育成、全国各地における本会活動の積極的展開
現在の研究データベースの充実及び活用をはじめ、会員のメリットを高める等の会員拡大への課題についても、検討チームを設け議論を開始する必要がある。
➢ 2014年8月27日現在1,388名⇒全国大学職員80,674名の2%
—1,600名(目標)
➢ 現在340余校⇒全国大学数782大学うち半数390校が在籍(目標)
➢ 参加者、加入者拡大への呼び掛けと工夫
➢ 学会費の出元(大学か個人か)、学会入会、退会の現状
➢ 地域の力、女性の力、若手の力
➢ 東日本大震災復興への支援(総会の開催等)
(3) 国際交流の推進
➢ AUA、KAUAとの交流(派遣・受入れ)
➢ KAIEとの交流(ワークショップ予定)
➢ JAFSAとの協力関係の強化
(4) 高等教育研究関係団体やマネジメント研究会等との連携・協力の促進
➢ 各種団体との連携・協力
➢ プロフェッショナル職員を育成する大学院等との連携・協力
(5) 広報体制の整備と広報活動の充実
➢ ホームページの充実
➢ マスコミへの情報発信
➢ 英文による情報発信への着手
(6) 本学会の管理・運営体制の整備と活動基盤の充実
➢ 常務理事会と理事、役員と委員会の関係強化
➢ 研究活動支援強化(予算措置)および財政安定化
➢ 20周年(2016年度)に向けた基金の設定
➢ 法人化の検討(継続)
➢ 本会OBとの連携(研究会活動への参加呼び掛け)
4 理事会・常務理事会の開催予定
➢ 原則として、事務局長校で開催
➢ 地区研究会と連携し、役員が地区研究会へ参加する機会を設ける(2回程度)
➢ 理事会2015年9/4 (金)、9/5(土)、9/6(日)、2016年3月
➢ 常務理事会:2015年5/23 (土)、7/18 (土)、9/4 (金)、10月、
2016年1月、3月
5 第19回定期総会・研究集会会場校
➢ 2015年9月5日(土)・6日(日) 関西大学(千里山キャンパス)