2026(令和8)年の年頭にあたって (ご挨拶)

 会員の皆さま、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 2026年、令和8年の新春を迎え、皆さまにおかれましては健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
 はじめに、昨年の年の瀬に発生いたしました「青森県東方沖地震」により被災された地域の皆さま、ならびにそのご家族の皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。東北地方を中心とする会員の皆さまの中には、続く余震と寒さの中で、今なお不安な日々を過ごされている方もいらっしゃることと存じます。一日も早い復旧と、皆さまの心安らかな日常が戻ることを切に願っております。
 さて、私たちを取り巻く環境に目を向けますと、少子化の急速な進行を背景として、いよいよ本格的な「大学淘汰の時代」へと突入いたしました。各大学においては、これまでにない厳しい経営判断や抜本的な改革が求められており、現場の最前線に立つ会員諸氏の中には、重圧と葛藤の中で職務に励んでおられる方も少なくないでしょう。しかし、このような困難な時代であるからこそ、私たち大学職員が大学の垣根を越えて協力し合い、成し得る「何か」があるのではないかと、私は強く感じております。
 これからの大学間の関係性は、従来の偏差値や志願者数を争う「ライバル=競争」の関係から、ともに地域や社会を支える「共創」の関係へと変えていくべきではないでしょうか。すなわち、“Competition(競争)”の時代から、“Co-Creation(共創)”の時代へのパラダイムシフトが求められていると考えます。
 これは決して、耳当たりの良い「綺麗ごと」を述べているのではありません。単なる「仲良しクラブ」を作るのではなく、厳しい環境を生き抜くための、いわば「生存同盟」としての共創です。当然のことながら、各大学には「建学の精神」や「基本理念」があり、経営上の戦略があります。「競争する領域」と「共創する領域」を冷静に見極め、競争と協調を定義し直す必要があります。その上で、大学運営のプロフェッショナルである私たちだからこそ、できる実務的な連携やリソースの共有を実践する。我々がその媒体となっていくことが、今、大学行政管理の本質として求められているのです。
 そして、私たちが所属する「大学行政管理学会」こそが、大学間『共創』の実験場であり、実践の場であると確信しています。ここには所属大学の利益という枠を超えて、純粋に「高等教育の未来」を憂い、思考し、議論する仲間がいます。綺麗ごとではなく、生き残るために、ともに知恵を出し合いましょう。それは単なる「理想」の追求ではなく、高等教育を次の世代へと繋ぐための「責任」であると考えています。大学行政管理学会から日本の高等教育を支えていく、その気概をもって、本年の活動に取り組んでまいりたいと思います。
 なお、本学会はいよいよ結成30周年期を迎えました。これから2027年9月にかけて、全国各地で様々なシンポジウム、フォーラム、記念イベントなどを展開してまいります。その中で、会員の皆さまとともに「共創の輪」を広げていきたいと考えております。厳しい時代に入るからこそ、手を取り合い、共創をめざす。それが学会結成30周年の先にある「姿」であり、未来の本学会の在り方だと信じて止みません。
 2026年という一年が、大学行政管理学会のさらなる発展、そして何より、会員お一人おひとりの充実と飛躍の一年となりますよう、全力を尽くしてまいります。
 皆さま、本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

2026(令和8)年 元旦
一般社団法人大学行政管理学会
会長 岡田 雄介

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