2025年5月10日(土)14:30~17:00
I see You !! – 2025年度スタートダッシュ –
昨年11月以来となるお久し振りのファシリティマネジメント研究会、国際基督教大学(ICU)様にお邪魔しての今年度第一回。構内に一歩足を踏み入れた瞬間に鼓動は高鳴る、既に気分はインターナショナル。心配された天候も回復し、早めに到着してしばし散策。雨上がりの風景もまた美しい絵画のような、溢れんばかりの緑に囲まれた広大なキャンパス。その魅力を頼りに、半年ぶりの今回も参加者の皆様にご協力を賜りながら、いつも通りのフリースタイルで臨もうと決めるまでに時間は必要ありませんでした。
42名にご参加頂き、研究会スタート。冒頭で大学行政管理学会(JUAM)の事務局長でもある橋本様より国際基督教大学(ICU)様についてのお話をお聞きし、続いて岸佑先生からICU本館についてのご説明を頂きました。改修の内容や方法、そこに至るまでの経緯や根底にある理念など、近代建築がご専門の岸先生のお話は大変に興味深いものでした。歴史ある建物を「残す」こと。それによって一期生から在学生まで、在籍した全ての学生が同じ建物で過ごした経験を共有できること。その結果として、筋の通った伝統が育まれること。穏やかな語り口であるからこそ、逆に、岸先生の熱い思いがひしひしと伝わってくる幸せな時間。思いを実現するための維持管理や整備、そのための技術的な手法など、その知見をご提供頂ける貴重なお話でした。

岸先生のご説明で予備知識を得、ICU本館を中心にキャンパス見学へ。百聞は一見に如かず。現地で見て、感じて、参加者の皆様に何らかのリアルな「気付き」をお持ち帰り頂く、ファシリティマネジメント研究会の肝になる第二部のスタートです。ここでも岸先生にご教授を賜りながら、建物全体をじっくりと見ることができました。事前にお話をお聞きしていたからこそ深みが生まれ、新鮮かつ様々な視点を持ちながら足取りも軽く。参加者の皆様が思い思いの方向にスマホを向けて、お願いしていたルールに則り(ありがとう!)写真撮影。歴史と伝統の重み、行く先々で目に飛び込んでくる国際色。その時代その時代の需要に応えるために施されてきた創意工夫を拝見する中で、最も強く感じたのは、空間に漂う柔らかく優しい雰囲気でした。一期生から在学生まで、全ての学生が過ごしている建物。つまり、その全てを包み込み、見守ってきた建物。そうであるが故に生まれる空気感なのでしょう。

ファシリティマネジメント研究会のキャンパス見学を何度か、「大人のオープンキャンパス」と称したことがあります。一方、どこかで高校生の気分(視点)になってキャンパス見学に臨んでいるところもあります。それは恐らく、私だけではないでしょう。見学を終えて戻ると、皆様の表情がキラキラしているのがその証左です。参加者の皆様からの質問に、国際基督教大学(ICU)の皆様にご回答頂く質疑応答。オールジェンダートイレ導入の経緯や本館改修に伴うご苦労など、多岐に渡りました。
国際基督教大学(ICU)様のご厚意に甘え、参加者の皆様のご協力で作り出される楽しい雰囲気の中、無事に今年度第一回目の研究会は終了。40名(!)が参加する情報交換会へと向かいます。思いの外、序盤は静か(?)に。それはそれ、途中からは会話も弾み(過ぎ)、気が付けばあっと言う間に二時間少々が過ぎていました。また来てくださいね、また来ますよ、また会いましょう。そんな言葉が飛び交う中で散会。お世話になった国際基督教大学(ICU)の皆様に送られた大きな拍手が、感謝の意と充実感を表していたと思います。

人の名前と顔を覚えられなくなって、幾星霜。筋肉痛が二日遅れでやってくるようになったのは、いつ頃からだったか。疲れていてもおかしくはない、齢50と少し。身も心も軽快に帰路に就くことができたのは、やはり、皆様のおかげでしょう。参加者の皆様は、自慢の仲間。交換させて頂いた名刺は、大切な宝物。
ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いいたします。
さぁ、次回は沖縄だ!
ファシリティマネジメント研究会
増田敦史(十文字学園女子大学)