大学人事・事務組織研究グループ 第11回研究会 開催報告

2025年6月28日(土)、大阪駅・梅田駅から至近という大変素晴らしい立地である大阪工業大学梅田キャンパスにおいて、大学人事・事務組織研究グループ第11回研究会が開催されました。猛暑の中、16名の方に参加いただきました。
 今回の研究会は、一昨年度から取り扱ってきました「ワーク・エンゲイジメント」をテーマに掲げ、本学会員に向けて昨年度実施しましたアンケート調査に関する調査結果の報告、また学内での実践報告、そして専門家からのウェルビーイングの観点からのご講演という盛りだくさんの内容となり、学びと気づきに溢れる2時間半となりました。

 第一部では、先ず、共栄大学の太田顕一郎氏(当グループ所属)より、当学会会員を対象として実施したワーク・エンゲイジメントに関する調査結果の報告がありました。所属大学のOB・OGの方がWE(Work Engagement)・JC(Job Crafting)とも低い傾向となるなど、属性等による興味深い分析結果が示されました。詳細は、当学会の研究集会において発表が行われますので(9月7日(日)12:30~13:00)、ぜひご参加ください。
 続いて、岡山大学の山﨑淳一郎氏(当グループ所属)が自大学において実践している、組織を活性化するエンゲイジメント向上研修の概要について紹介されました。組織的に取り組んでいる希少な事例で参加者の関心度も高い内容でしたが、短時間での紹介に留まってしまったため、今後の研究会でも引き続き取り上げたいと考えています。

 第一部の内容を踏まえ、第二部では、南山大学総合政策学部でウェルビーイング等の研究をされている鶴見哲也教授に、「働き方改革と生産性向上:ウェルビーイング研究の観点から」と題したご講演をいただきました。研究内容と大学職員の実状に関する事例等を豊富に盛り込みながら、ウェルビーイングの向上が生産性やワーク・エンゲイジメントの高まりにどう影響するのかについて、広範な視点から大変わかりやすく示唆に富むお話をいただきました。参加者との意見交換の時間を十分確保できなかったことが運営上の反省点となりましたが、鶴見教授には終了後の情報交換会にもお越しいただき、さらなる議論と参加者相互の交流が深まりました。

期の締めくくりに相応しい大変充実した研究会となり、参加者の皆様には厚く御礼申し上げます。なお、7月より当研究グループの運営体制が変更となりました。これまでの研究成果を踏まえつつ、皆様からのニーズとご期待に沿ったテーマを取り上げ、新たな期の運営に努めてまいります。大学人事や事務組織は、どなたでも自分事として考えることができる身近なテーマです。グループ所属の有無に関わらず、どうぞお気軽にご参加ください。

                              大学人事・事務組織研究グループ
                               前期共同代表   檜森 茂樹(名城大学)
                                        天野 愛子(明治学院大学)
                               新期リーダー   佐藤 吉朗(十文字学園女子大学)
                                 サブリーダー 浅見 直弘(東洋大学)
                                        花原 大輔(岡崎女子大学)

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